危険な薬品・洗剤情報&使うなら“こっち”
「使うなら、どっち!? 不安生活用品見極めガイド」を参考に、使わない方がよさそうな食品と、使うならこっちという生活用品をまとめてみました。画像を表示しているのは「使うならこっち」の方です。基本的に「合成界面活性剤」「殺虫剤・漂白剤」「洗浄剤」「防腐剤」「酸化防止剤」辺りで、危険性のある成分が含まれているものは、使わない方がよさそうな商品に入ります。危険性のある成分に関しては少しずつ書いています。
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洗剤 ~危険なもの・使うならこっち~
「直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム」は現在使用されている合成界面活性剤の中で最も毒性が強いものです。人が誤飲すると、量によっては死亡する可能性があります。動物実験では催奇形性を疑わせる結果が出ています。分解されにくいので、水質汚染を引き起こす危険も。泡調整剤、金属封鎖剤は直接皮膚に付着しないよう注意しましょう。
「アルキルエーテル硫酸エステルナトリウム」は、肌がヒリヒリ傷んだりする恐れがあります。また、合成界面活性剤を何種類も混ぜて使われているものは避けた方が無難です。「次亜塩素酸ナトリウム」は強い毒性があるので水で薄めても、触れると痛みを伴う場合があります。「水酸化ナトリウム」はタンパク質を溶かす作用があるので、目に入るとタンパク質でできている角膜が溶ける可能性があります。
「高級アルコール系(陰イオン)」は皮膚につくと刺激を感じることがあり、「高級アルコール系(非イオン)」は魚に対して毒性が強いことで知られています。「ポリオキシエチレンアルキルエーテル」は河川に流れ込むと、魚に悪影響を与えます。
ちなみに、洗たく槽用洗浄剤で唯一のOKだった「奥田薬品 カビ汚れ 洗たく槽クリーナー」がネットショップにないので、洗たく槽用洗浄剤を飛ばしています。洗たく槽カビキラーは次亜塩素酸塩、水酸化ナトリウムでNG。洗たく槽クリーナーも同様です。「次亜塩素酸塩」は酸性洗浄剤と混ぜると猛毒の塩素を発生します。ちなみに、ハイター系は全滅です。
洗面・入浴 ~危険なもの・使うならこっち~
「サリチル酸」、「赤202」、「黄203」は旧・厚生省が皮膚障害、アレルギー、がんなどを起こす可能性があるとして、表示を義務付けていた表示指定成分です。「安息香酸塩」、「赤401」も同様の危険性があります。無添加せっけん泡のハンドソープはカリ石ケン素地以外は水のみで安心です。「サッカリンNa」はがんを引き起こす可能性があり、「塩化ベンザルコニウム」は歯茎や舌に影響を受ける可能性があります。「ラウリル硫酸Na」はアルキル硫酸エステルナトリウムの一種です。
シャンプーは法律上化粧品なので、「ラウレス硫酸Na」という業界用語が使われていますが、「アルキルエーテル硫酸エステルナトリウム(AES)」と同じ成分です。AESは台所用洗剤によく使われています。台所用洗剤では、炊事用手袋を着用しての使用を促しています。「ジメチコン」はシリコン樹脂の一種でキューティクルを破壊する恐れがあります。同じくシリコン樹脂の「ビスアミノプロピルジメチコン」も同様です。「ステアリルアルコール」、「セタノール」、「BHT」は表示指定成分です。
「ラウレス-16」、「ラウレス-4」は合成界面活性剤のポリオキシエチレンアルキルエーテルの一種で、肌に対しての刺激性が強いものになります。「EDTA-2Na」は酸化防止剤で刺激性の強い成分が含まれます。タール色素の赤227、黄4も同様です。「酸化チタン」はラットに2年間吸わせた実験で、肺がんの発生率が増加しています。
「サリチル酸」、「黄色202号の(1)」、「青色1号」は敏感な人は肌荒れを起こす可能性があります。「ナイロン」はアミド結合によってできた高分子化合物。ポリアミド系合成繊維の総称で、敏感な人は肌がヒリヒリする恐れがあります。このジャンル、花王、資生堂は全滅でした。
消臭・防虫・殺虫 ~危険なもの・使うならこっち~
「第四級アンモニウム塩」は幾つか種類がありますが、代表的なのは塩化ベンザルコニウムです。強い殺菌力があるので消毒液にも使用されていますが、誤飲すると嘔吐、下痢、麻痺を引き起こします。0.1%以上の水溶液は目を腐食させます。
「パラジクロルベンゼン」は白血病を引き起こすことがわかっているベンゼン(いわゆる亀の甲)に塩素が2つ結びついたものです。通常、塩素が結合すると毒性が高まります。「エムペントリン」は多量に吸い込むと気分を悪くします。「フェノトリン(ピレスロイド系)」は多量に吸い込むと、嘔吐、頭痛、下痢、耳鳴りを引き起こします。重症だと呼吸障害、気管支ぜんそく、結膜炎に至る場合も。「メトフルトリン(ピレスロイド系)」も似たようなものです。
「除虫菊エキス(ピレスロイド系)」はピレトリンという殺虫成分が含まれています。天然のものですが神経毒として作用します。「イミプロトリン(ピレスロイド系)」は化学物質に敏感な人は気分が悪くなる恐れがあります。殺虫剤は直接噴射するので、空気中に成分がばら撒かれるので吸い込むのは必至。
生活雑貨 ~危険なもの・使うならこっち~
「エデト酸Na」、「ジイソプロパノールアミン」、「ステアリルアルコール」、「エデト酸塩」、「メチルパラベン」、「プロピルパラベン」、「赤218」、「ベンザルコニウムクロリド」は表示指定成分です。「セチルピリジニウム塩化物」はのどの粘膜を荒らす可能性があります。「パラベン」は使い続けると、のどの粘膜が荒れてしまう心配があります。
「甘味料(ネオテーム)」はラットに1日に体重1kgあたり0.05g投与した実験で、腫瘍の一種が発生しています。「食用緑色3号」はタール色素の一種です。2~3%含む水溶液1mlを週1回、94~99週間ラットに皮下注射した実験では、76%以上で注射部位にがんが発生しました。
「インドメタシン」はプロスタグランディンの生成を妨害することによって、体のあちこちに副作用が起きる可能性があります。特に妊娠している女性は注意が必要です。「塩化ビニル樹脂(非フタル酸エステル系可塑剤)」には、発がん性のある塩化ビニルが含まれ、水に溶けだす危険性があります。「ポリ塩化ビニリデン」は塩化ビニリデンを多く結合させた高分子化合物ですが、高分子化していない塩化ビニリデンが残留していることがあります。発がん性があるので溶けだすと問題です。「脂肪酸誘導体」、「エポキシ化植物油」は食品に移行する恐れがあります。
薬・サプリ ~危険なもの・使うならこっち~
「ロキソプロフェンナトリウム水和物」は、痛みを引き起こすプロスタグランディンという生理活性物質の生成を抑えるので、結果的に痛みが治まりますが、プロスタグランディンは血圧の上昇や降下、血小板凝集、血管拡張、子宮・気管支・血管などの収縮、骨の新生と吸収など、重要な働きを持っていますので、それがなくなると体のあちこちで障害があらわれます。
風邪の原因の9割はウイルスですが、風邪薬にはウイルスを退治する作用はありません。風邪の症状を抑えたり、緩和させているだけです。免疫力は体温が高い方が高まりますが、風邪薬を飲んで無理に体温を下げると低下します。
「木クレオソート」は毒性の強いグアヤコール、クレゾール、フェノールなどの化学物質が含まれます。発疹、発赤、吐き気、嘔吐、めまい、頭痛といった副作用が起きる可能性があります。胃酸は胃の粘膜受容体に生理活性物質ヒスタミンが結合すると分泌されますが、「ファモチジン」は受容体と結合することでヒスタミンの結合を邪魔します。その結果、胃酸の分泌を抑えることができますが、胃の本来の機能もブロックしてしまいます。
「ドロマイト」は鉱物の一種です。苦灰石、白雲石と呼ばれるもので、鉄鋼業や化学工業で利用されてきたものです。食品としての歴史が浅く、安全性は不確かです。「アラビアガム」はアラビアゴムノキの分泌液を乾燥させて得られた食品添加物の一種です。吸入した人が喘息や鼻炎を発症したという報告があります。「亜鉛酵母」、「セレン酵母」は食経験の短いものなのでNG判定になっています。
危険な物質 まとめの表
危険とされる物質を表にしてみました。危ない理由は参考文献に書かれてる内容になります。アスパルテーム・L-フェニルアラニン化合物、アセスルファムK(カリウム)、カラメル色素、スクラロースなどは「危ない食品」の方をご参考ください。
物質名には複数の呼称があります。「アルキルエーテル硫酸エステルナトリウム」のアルキルエーテルはアルコールエトキシレートとも呼ばれていますし、「ラウレス硫酸」は「ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸」とも呼ばれているので、ごっちゃにして書いてる参考文献の著者って……という気もします。
物質名 | 危ない理由 |
---|---|
アルキルエーテル硫酸エステルナトリウム | 肌がヒリヒリ傷んだりする恐れ |
直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム | 人が誤飲すると、量によっては死亡する可能性があります。動物実験では催奇形性を疑わせる結果が出ています。分解されにくいので、水質汚染を引き起こす危険も。 |
ポリオキシエチレンアルキルエーテル | 河川に流れ込むと、魚に悪影響を与えます。 |
ラウレス硫酸Na(ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム) | 台所用洗剤によく使われています。台所用洗剤では、炊事用手袋を着用しての使用を促しています。 |
ラウレス-4、ラウレス-16 | 合成界面活性剤のポリオキシエチレンアルキルエーテルの一種で、肌に対しての刺激性が強いものになります。 |
次亜塩素酸ナトリウム | 強い毒性があるので水で薄めても、触れると痛みを伴う場合があります。 |
水酸化ナトリウム | タンパク質を溶かす作用があるので、目に入るとタンパク質でできている角膜が溶ける可能性があります。 |
過酸化水素 | 発がん性あり。 |
塩化ベンザルコニウム | 歯茎や舌に影響を受ける可能性があります。強い殺菌力があるので消毒液にも使用されていますが、誤飲すると嘔吐、下痢、麻痺を引き起こします。0.1%以上の水溶液は目を腐食させます。 |
第四級アンモニウム塩 | 幾つか種類がありますが、代表的なのは塩化ベンザルコニウムです。 |
塩酸 | 塩素系洗浄剤と混ぜると猛毒の塩素ガスを発生させます |
安息香酸Na | 尿失禁や痙攣。ビタミンCと反応すると、白血病を引き起こすベンゼンに。 |
サリチル酸 | 旧・厚生省が皮膚障害、アレルギー、がんなどを起こす可能性があるとして、表示を義務付けていた表示指定成分です |
エデト酸Na | 旧・厚生省が皮膚障害、アレルギー、がんなどを起こす可能性があるとして、表示を義務付けていた表示指定成分です |
EDTA-2Na | 酸化防止剤で刺激性の強い成分が含まれます |
BHT(ブチルヒドロキシトルエン) | 旧・厚生省が皮膚障害、アレルギー、がんなどを起こす可能性があるとして、表示を義務付けていた表示指定成分です |
ピレスロイド系殺虫剤 | 多量に吸い込むと、嘔吐、頭痛、下痢、耳鳴りを引き起こします。重症だと呼吸障害、気管支ぜんそく、結膜炎に至る場合も。 |
酸化チタン | ラットに2年間吸わせた実験で、肺がんの発生率が増加しています |
セタノール | 旧・厚生省が皮膚障害、アレルギー、がんなどを起こす可能性があるとして、表示を義務付けていた表示指定成分です |
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渡辺雄二氏に関して
「食べるなら、どっち! ? 不安食品見極めガイド」「使うなら、どっち! ? 」の著者、渡辺雄二氏は前世期に「買ってはいけない」で話題になった人です。「買ってはいけない」では食品添加物や化学物質の毒性や危険性、家電製品の構造・性能上の問題点などを誇張し、企業名と商品名を名指しして約200万部を売り上げました。
知識の不足などが指摘され、『「買ってはいけない」は買ってはいけない』というカウンターのような本まで出されました。当時と何ら変わらず、今回も家庭用ラップはサランラップではなく、ポリラップを使うように主張しています。ただ、「買ってはいけない」では「じゃ、何を買えばいいのよ」という突っ込みをしたくなるくらい、「あれもダメ、これもダメ」でした。その反省を生かしたのか、今回は「どっち」という形に打って出た点は違います。
いずれにせよ、危険性を煽って購入に至らせる点では同系統のものと云えます。これで「こっちがいいよ」と語る商品の会社から、金でももらっていたら完全な儲け主義者として「この人の本は買ってはいけない」になるのですが……。そう書いた後に書くのは何ですが、「使うなら、どっち! ? 」のヒート系衣料などは、お得意の化学物質がどうこうではありません。グンゼの快適工房を推して、ユニクロのヒートテックを切っていますが、理由は「合成繊維の為、着る時にひんやりとした感覚を覚えることが」です。素材に関係なく、温度が低ければひんやりするのでは?
そうれはそうと、同じ化学物質をやり玉に挙げて、何度となく叩く文章を見ていると、参考文献を読んで見つけた“危険なネタ”を街中で必死に探して、「これにもあった、あれにもあった」とほくそ笑む著者の姿を想像してしまいます。ちなみに、参考文献は泉邦彦氏の「発がん物質事典」や「有害物質小事典」、厚生労働省行政情報の「スクラロースの指定について」「アセスルファムカリウムの指定について」、谷村顕雄氏の「食品添加物の実際知識 第3版および第4版」「第7版 食品添加物公定書解説書」、三上美樹氏の「図説洗剤のすべて」などなど。
最後にこんなことを書いているのは、著者がどういう意図を持っているかとか、どういう人なのかはさておき、著作を真に受けるとか真に受けないとかではなく、身近なものに対してより深く知ることは大切なことだと思いますと書きたかったからです。最後までお付き合いいただきまして、ありがとうございました。
⇒「危険な食品」編へ
「危険な食品」編では国連のFAO/WHO 合同食品添加物専門委員会によって設定されている一日許容摂取量(ADI)の話がページ下部にあります。